その結論は、資格者証の交付は「廃止」、講習は「受講の義務付けを廃止」とする内容であった。監理技術者資格の認定に絡む2つの財団法人、「建設業技術者センター」と「全国建設研修センター」の公益法人にメスを入れた。
監理技術者資格者証の交付については、建設現場の安全・環境、品質管理の適性確保が重要であることは重要であり、不適格業者の排除も重要だとしているが、現在行われている内容が資格者証の交付に効果があるとは認められないとして廃止と結論付けた。さらに、「建設業には資格が様々ある。
また、監理技術者講習については、実施主体や手数料などの利用者負担を見直としており、義務としての監理技術者講習は廃止とするという結論を出した。
なぜこのようになったのか。監理技術者講習自体の考え方は正しいが、運営主体が国土交通省の天下りの受け皿となり、法外な手続き料を取ったため、OBの給料を捻出するための制度ではないかという批判が広がったため、実態にメスが入ったと思われる。
また、講習内容のレベルが低く、5年に一度ただ一日我慢して座っているだけで修了証がもらえるというのにも批判があった。
功のような状態が、技術者のレベル向上に役に立っていないという評価につながったと思う。技術者の能力向上教育には、CPD制度もあり、監理技術者講習だけに法的インセンティブを与える必要はないと考える。
さらに、総合評価方式の入札にCPDの実績を加点対象となるが、これも技術者を駄目にする制度である。点数稼ぎのために受講しているものが多く、施工管理技師会のCPDs講習の技術レベルは高くないものもある。本来の目的である技術の向上に結びついていない。これにもメスを入れるべきであるが、そこまでは手が回らなかったのであろう。
これらの制度は、日本の技術者を国際競争からかけ離れてガラパゴス化してしまう恐れがある。すでに韓国の技術者には大きく水をあけられている。国内市場はさらに縮小していく中で、もう少し技術者の能力を高め、国際市場でも戦える技術者を養成する必要がある。
それには、国土交通省のOBの受け皿機関ではなく、純民間機関がCPDの質の向上に努め第三者認証を受けながら、技術者自身の技術の向上に資するように行うべきです。
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