地震・津波災害の復旧作業は、緊急を要する作業であるが、それでも十分に作業手順を検討し、事前にリスクを把握した上で作業を行う必要がある。
地震・津波災害の特有のハザード(危険性および有害性)は以下のようなものがある。
・不安定な構造物の撤去に伴う構造物の倒壊、挟まれ
・不安定な場所からの墜落転落
・瓦礫に躓き転倒
・ゴム長で出歩き釘を踏み抜く
・釘や金属片による切創
・ガラス片による切創
・粉塵による塵肺
・浮遊する鉄粉が目に入る障害
・浮遊するアスベストを吸入
・電柱のトランスからの漏洩PCBによる汚染
・切断電線に接触による感電
・ソーラーパネルの端子に接触して感電
・流出油による汚染
・浸水した箇所を歩いて深みにはまり溺れる
・大気中に浮遊した放射性物質による被曝
・土中に堆積した放射性物質による被曝
・ダイバーが放射性物質で汚染された海水を飲んで被曝
・工場の化学薬品が漏洩してかぶれる
・発電所タービンのハイドラジンが漏洩してかぶれる
・海上浮遊物と接触し、潜水士のエアーホースが絡まりパニックになる
・廃鉱の残土から重金属が流出し接触する
・ガス管やプロパンガスのガス漏れにより火災が発生し火傷を負う
・ガス管やプロパンガスのガス漏れによる爆発
・重機が錯綜して間に挟まれる
・移動式クレーンの作業半径が届かず無理をして転倒、挟まれ
・法面が緩み土砂崩壊に巻き込まれる
・瓦礫で手を切り破傷風による感染
・衛生状態悪化による感染症に感染する
・災害のトラウマによるパニック
・ストレスによる精神不安定
・仮宿泊設備で疲れが取れず過労
・ストレスが溜まった人同士のけんか
・余震、津波による二次災害
周りに避難者がいる中で一日でも早く復旧しなければならないという気持ちから、少々危険が想定されていても無理な作業をしてしまう。いかなる場合においてもリスクを認識した上で作業を進めてもらいたい。
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