2011年7月13日水曜日

登山の保険

リスクマネジメントにおいて、リスクの対策には、回避、転嫁、 軽減、受容の4つの手段がある。

基本の第一は、リスクを回避することであるが、建設工事ではなかなか回避することが難しく、リスクの軽減、受容の対策をとっている。一方で、工事保険などによるリスク転嫁も平行しておこなっている。

登山においても、リスク回避することが基本である。危険な場所には近づかない、悪天候では無理をしないというのがリスク回避である。登山でリスクの軽減は、個人の学習と経験に頼るしかなく、リスク転嫁が手っ取り早い。

登山におけるリスク転嫁は、登山保険であるが、登山保険に入っている人は極めて少ない。一方、高齢登山者の増加とともに、山での災害が増えている。マスコミに煽動された深田百山登山者の多くは、基礎訓練もできておらず、添乗員に連れられて山に押しかけるが、不測事態になると大量遭難を発生してしまう。山には、安全通路や手すり等なく、自分の身体は自分で守るしかない。

そして、社会に迷惑をかけないためにも登山保険には加入するべきである。
私も、登山保険には加入している。
モンベル山岳保険(運動危険割増付傷害総合保険)のスタンダードプラン E023 就業中対象外コースである。補償金額は、死亡・後遺障害100万円、個人賠償責任1億円のほか、救援者費用等補償500万円、遭難捜索費用100万円、遭難追加費用30万円であり、掛け金12,440円、アイゼンやピッケルなどを使う本格的な山岳登はんにも適用される。

救難用のヘリコプターは、警察の場合は無料であるが、一般ヘリコプターの場合は高額の費用を請求される。この保険ではヘリコプターによる捜索も補償される。ただし、スタンダードプランでは、地震・噴火・津波による事故に遭ったときは、対象外となる。

山では無理をしないことが原則であるが、保険に加入することは、登山者としての社会的責任であろう。

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