2012年12月8日土曜日

技術者が情報発信してこなかったツケ

道を歩いていたら、
 突然、杭打機が倒れてくる
 道路際のB型バリケードが倒れてくる
 突然、建設中のビルの上から鋼材が落ちてくる

車を運転していたら
 トンネルで走行中、コンクリート版が落ちてくる
 突然、穴が開いて落ちる
 突然、目の前の橋桁が落ちる 

このような災害に遭遇した時、歩行者や運転者には何の過失もない。また当事者は建設作業の安全性や、出来上がった社会基盤の安全性を信じきっている。安全性が確保されていてこそ安心して社会生活を営むことができる。

最近顕著になった社会基盤の老朽化と、建設現場の不安全作業などにより、シビルエンジニアリングへの信頼性が低下している。技術者は、社会基盤の老朽化している様子をよく見て知っている。しかし、予算がないと何もできない。

なぜ、このようなことになってしまったのだろうか。
技術者が、もっと社会に正確な情報を強く発信してこなかったからだと考えます。

技術者個人では、行政や企業の思惑に左右されて何もできないと思われがちだが、技術者の集まりである技術士会や労働安全コンサルタント会と通して、市民の立場に立った社会基盤の安全性や、社会基盤を整備する際の安全確保について情報を発信して行かなければなりません。

今こそ、技術者の倫理が試されるときです。

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