地球温暖化防止対策として温暖化効果ガスの削減や二酸化炭素排出の削減が叫ばれています。
国連人口基金から2010年版の世界人口白書が発表され、世界の人口は今年中には70億人に達するという。
現在世界でもっとも人口の多い国は、中国の13億5410万人、次いでインドの12億1450万人が続く。さらにインドは、2020年代には中国を追い越して人口世界一になる見込みだといわれている。
一方でこれらの国は、Bricsと呼ばれ経済発展が著しく、それに伴い二酸化炭素の排出も急激に多くなると予想される。
人口増加と経済発展に伴い、地球全体の二酸化炭素排出量の増加は避けられないのが現実である。それでも、地球温暖化のスピードを少しでも緩和するためには、二酸化炭素の排出を押さえた低炭素社会に移行するが叫ばれている。しかし、低炭素社会の実現には大きな経済負担を伴い、国際競争社会の中で政府や企業は、二の足を踏んでいるのが現状である。逆に、この経済負担のハードルを克服すれば、経済的にすごい武器になる。
それにはまず、産業の基本材料を製造段階で炭素を大量に排出する鉄鋼からCFRP(炭素繊維強化プラッチック)に移行することである。
まだ、CFRPは非常に高価でゴルフのシャフトや航空機のボディに使わているのにすぎず、大衆消費材にはまだ大量に採用されていない。これを製鉄所のような大規模な工場で生産し炭素繊維のコストを下げ、自動車などに採用することにより成型コストを下げて鋼板と同程度までコストを下げることです。また、CFRPも超臨界アルコールを利用したリサイクルにより炭素繊維を再度CFRPに利用することができる。このような材料を採用することにより、電気自動の軽量化が可能になり、走行速度も大幅に増加し、二酸化炭素の排出を抑制することができる。
一方、電気自動車は、静電誘導方式により簡単に充電できる装置を各パーキングエリアごとに設置すれば、普及に弾みがつく。太陽光発電を電気自動車の充電に使えば、発電所の負荷も低減する。また、製造段階で排出される二酸化炭素はCCS(二酸化炭素の回収・貯蔵)により、回収することも、現在すでに実用化されている。
これらの技術は、すべて既存の技術であり政府がやる気になり予算を集中的に投下すれば、世界経済をリードすることも可能である。宇宙開発に膨大な予算を注ぎ込むのか、それとも眠っている技術を世界経済の牽引役として予算を注ぎ込むのか、この問題に早く取り組んだ者が勝者になるであろう。いかに二酸化炭素を大気に放出しないで炭素を利用するかがこれからのキーポイントとなると確信する。
資源の乏しい日本にとって、これから生きる道はまだ余力のある資金を環境問題を解決する技術に集中投資し、経済的優位を確保するしかない。
絶えず首相を引きずりおろして交替するようなことばかり繰り返している暇は、これからの日本にはない。
2011年3月9日水曜日
2011年3月2日水曜日
酸素欠乏症と酸素分圧の関係
酸素欠乏症は、一瞬にして多くの人の命をなくす怖い疾病である。
平地の空気の酸素濃度は、通常21%程度であり、人間はこの環境下で普通に生活していける。しかし、工事現場等のConfined space(閉鎖空間)では、酸素濃度が21%より低くなることがある。建設工事の中では、
・船や台船の鋼材の腐食(酸化)により船艙の酸素が消費されえる場合、
・建設中のマンションの部屋に内燃機関を持ち込んで酸素を消費するとともに一酸化炭素を発生する場合、
・井戸を掘削中に土中の鉄分に酸素を消費された低酸素の空気が流入した場合や硫化水素が発生する場合、
・実験室等でヘリウムが充満し、酸素が追い出されてしまう場合
・汚水や醗酵するものが入っている場合、
などがある。
通常、人間は酸素濃度が低くなると以下のようになる。
・18%: 安全限界
・16%: 呼吸、脈拍の増加、頭痛、悪心、はきけ
・12%: めまい、はきけ、筋力低下、体重支持不能脱落(死につながる)
・10%: 顔面蒼白、意識不明、嘔吐(吐物が気道閉塞し窒息死)
それでは、なぜ酸素濃度が低くなると人間に影響が出るのか、それは酸素分圧を理解しなければならない。
酸素分圧は、流体の体積あたりの酸素量を現す指標で、気体中の酸素分圧は、気圧×酸素濃度(純酸素を1.0として)であらわされる。平地(1気圧)の大気圧は760mmHgで、酸素濃度は、160mmHgである。
気道に入った空気について、大気圧から飽和した水蒸気分圧47mmHgを差し引いて酸素分圧をもとめると150mmHgとなる。肺胞には二酸化炭素が多く(40mmHg)、酸素分圧は100mmHg程度となる。さらに動脈中の酸素分圧は常に若干低いので、酸素は分圧の高い方から低い方に流れ、血液のヘモグロビンと結合して運ばれる。次に、体組織の細胞周囲の酸素分圧は20~30mmHgであり、動脈血と酸素分圧に差があるため、末梢の毛細血管では酸素が血液から組織液に移る。
したがって、大気圧で酸素濃度が16%の場合、肺胞内の酸素分圧は、
(760 - 47) X 0.16 - 40 = 74 mmHg
となり逆に体内の酸素を奪われるようになり息苦しくなる。
高山病も同じ原理である。
標高3000mでは、気圧が529mmHgになるため、酸素濃度が同じで水蒸気を無視しても酸素分圧は、
529 X 0.21 − 40 = 71 mmHg
となり息苦しくなる。その対策としては、酸素ボンベなどで酸素濃度を上げればよいことになる。
3000m級の山でも高山病にかかる人がいるのは、同じ酸素濃度でも気圧が下がるために酸素分圧が下がるからである。高度順化は、酸素分圧の低下を、赤血球の増加により、酸素の吸収量を補おうとする自己防衛反応である。しかし、平地に降りることが確実で安全な対策であることがわかる。ちなみに高度8,848mのエベレスト頂上で酸素分圧は、平地(高度0m)の大気の酸素分圧の33%しかない。
人間は、非常に限られた条件でのみ生存できるということがわかる。
平地の空気の酸素濃度は、通常21%程度であり、人間はこの環境下で普通に生活していける。しかし、工事現場等のConfined space(閉鎖空間)では、酸素濃度が21%より低くなることがある。建設工事の中では、
・船や台船の鋼材の腐食(酸化)により船艙の酸素が消費されえる場合、
・建設中のマンションの部屋に内燃機関を持ち込んで酸素を消費するとともに一酸化炭素を発生する場合、
・井戸を掘削中に土中の鉄分に酸素を消費された低酸素の空気が流入した場合や硫化水素が発生する場合、
・実験室等でヘリウムが充満し、酸素が追い出されてしまう場合
・汚水や醗酵するものが入っている場合、
などがある。
通常、人間は酸素濃度が低くなると以下のようになる。
・18%: 安全限界
・16%: 呼吸、脈拍の増加、頭痛、悪心、はきけ
・12%: めまい、はきけ、筋力低下、体重支持不能脱落(死につながる)
・10%: 顔面蒼白、意識不明、嘔吐(吐物が気道閉塞し窒息死)
それでは、なぜ酸素濃度が低くなると人間に影響が出るのか、それは酸素分圧を理解しなければならない。
酸素分圧は、流体の体積あたりの酸素量を現す指標で、気体中の酸素分圧は、気圧×酸素濃度(純酸素を1.0として)であらわされる。平地(1気圧)の大気圧は760mmHgで、酸素濃度は、160mmHgである。
気道に入った空気について、大気圧から飽和した水蒸気分圧47mmHgを差し引いて酸素分圧をもとめると150mmHgとなる。肺胞には二酸化炭素が多く(40mmHg)、酸素分圧は100mmHg程度となる。さらに動脈中の酸素分圧は常に若干低いので、酸素は分圧の高い方から低い方に流れ、血液のヘモグロビンと結合して運ばれる。次に、体組織の細胞周囲の酸素分圧は20~30mmHgであり、動脈血と酸素分圧に差があるため、末梢の毛細血管では酸素が血液から組織液に移る。
したがって、大気圧で酸素濃度が16%の場合、肺胞内の酸素分圧は、
(760 - 47) X 0.16 - 40 = 74 mmHg
となり逆に体内の酸素を奪われるようになり息苦しくなる。
高山病も同じ原理である。
標高3000mでは、気圧が529mmHgになるため、酸素濃度が同じで水蒸気を無視しても酸素分圧は、
529 X 0.21 − 40 = 71 mmHg
となり息苦しくなる。その対策としては、酸素ボンベなどで酸素濃度を上げればよいことになる。
3000m級の山でも高山病にかかる人がいるのは、同じ酸素濃度でも気圧が下がるために酸素分圧が下がるからである。高度順化は、酸素分圧の低下を、赤血球の増加により、酸素の吸収量を補おうとする自己防衛反応である。しかし、平地に降りることが確実で安全な対策であることがわかる。ちなみに高度8,848mのエベレスト頂上で酸素分圧は、平地(高度0m)の大気の酸素分圧の33%しかない。
人間は、非常に限られた条件でのみ生存できるということがわかる。
2011年2月23日水曜日
飲酒運転の同乗者に対する実刑判決
2008年2月に起きた交通事故により9人を死傷させた事故で、運転者だけでなく同乗者も実刑判決が下された。
2月14日、さいたま地裁で、交通事故の際、泥酔した運転者の車に同乗していた2人に対し、懲役2年の実刑判決が言い渡された。遺族側は、同乗者を危険運転致死傷罪の共犯で告訴し、さいたま地検は危険運転致死傷の幇助罪で起訴していた。
運転者は、すでに危険運転致死傷罪で懲役16年が、酒を提供した飲食店経営者は、道路交通法違反(酒類提供)の罪に問われ、懲役2年執行猶予5年が確定している。
同乗者は、会社では運転者の上司にあたり、同乗者が直接指示しなくても、同乗者が何も言わなかったら黙認して、直接指示したのと同じ状況と考えてもおかしくないであろう。今回のケースは、運転者の上司であるため、同程度に責任が重い思う。運転者の会社の上司であれば、当然飲酒運転を止めなければならない立場にある。社会的影響を考えると、共謀罪で懲役16年でも当然だと考える。今後の控訴審で正しい判決が出ることを期待する。
一方、飲食店はいくらお客様に飲酒した人の車の運転を控えることや、車を運転する人には酒を提供しないと説明しても、お客様がいい加減な返事をして勝手に飲酒運転することも考えられ、飲食店による抑制には限界を感じる。
建設現場でもあってはならないことだが、たまにゴミ箱から空缶ビールが見つかることがある。昼休みに飲んでいるのか、仕事が終わった後に飲んでいるのかはわからない。現場の所長は、毅然とした態度で現場内では絶対に飲酒させないようにしなければならない。また、現場の近くの食堂でも、昼食時にビールを飲んでいる作業員を見かけることがある。近くの飲食店にも昼食時にビールを提供しないように協力を求める必要がある。
以外と飲酒については甘かったのが今までの日本である。
これからは、飲酒に起因する事故に対しては、厳罰に処す必要がある。海外では、ドラッグの問題も深刻で、現場の新規入場者教育でははっきりと飲酒およびドラックの禁止を教育している。
日本でも当たり前である一般常識を、今一度教育する必要がある。
2月14日、さいたま地裁で、交通事故の際、泥酔した運転者の車に同乗していた2人に対し、懲役2年の実刑判決が言い渡された。遺族側は、同乗者を危険運転致死傷罪の共犯で告訴し、さいたま地検は危険運転致死傷の幇助罪で起訴していた。
運転者は、すでに危険運転致死傷罪で懲役16年が、酒を提供した飲食店経営者は、道路交通法違反(酒類提供)の罪に問われ、懲役2年執行猶予5年が確定している。
同乗者は、会社では運転者の上司にあたり、同乗者が直接指示しなくても、同乗者が何も言わなかったら黙認して、直接指示したのと同じ状況と考えてもおかしくないであろう。今回のケースは、運転者の上司であるため、同程度に責任が重い思う。運転者の会社の上司であれば、当然飲酒運転を止めなければならない立場にある。社会的影響を考えると、共謀罪で懲役16年でも当然だと考える。今後の控訴審で正しい判決が出ることを期待する。
一方、飲食店はいくらお客様に飲酒した人の車の運転を控えることや、車を運転する人には酒を提供しないと説明しても、お客様がいい加減な返事をして勝手に飲酒運転することも考えられ、飲食店による抑制には限界を感じる。
建設現場でもあってはならないことだが、たまにゴミ箱から空缶ビールが見つかることがある。昼休みに飲んでいるのか、仕事が終わった後に飲んでいるのかはわからない。現場の所長は、毅然とした態度で現場内では絶対に飲酒させないようにしなければならない。また、現場の近くの食堂でも、昼食時にビールを飲んでいる作業員を見かけることがある。近くの飲食店にも昼食時にビールを提供しないように協力を求める必要がある。
以外と飲酒については甘かったのが今までの日本である。
これからは、飲酒に起因する事故に対しては、厳罰に処す必要がある。海外では、ドラッグの問題も深刻で、現場の新規入場者教育でははっきりと飲酒およびドラックの禁止を教育している。
日本でも当たり前である一般常識を、今一度教育する必要がある。
2011年2月16日水曜日
エンジニアのCPD
先週、日本技術士会のCPD認定技術者の更新を済ませたところです。最近の資格は、CPD(継続研鑽)が義務づけられている。
日本の資格は、一度取得すれば永久資格として有効であるが、欧米の資格では更新制度が取り入れられており、技術者及び資格の質の低下を防いでいる。日本の資格を各国と相互認証しようとしたところ、この問題が引っかかり、日本の制度を変える必要からCPDが導入されたが、まだ更新制度を取り入れる資格は少ない。また、CPD制度もペナルティー規定がなく、CPDを行わなくても資格を剥奪されることはない。
政府もやっと、昨年末に監理技術者講習の廃止を決定した。この講習は高い受講費が必要だが、大きな講堂に多人数を詰め込み、ただ座っているだけで修了証がもらえるというものであった。各学協会がCPD教育を開催している中で、国土交通省関連の団体の維持のための行事で、継続研鑽の内容から程遠かった。
技術者制度検討会(座長: 小沢一雅・東京大学大学院教授)が発表した廃止の主な理由は、
・講習会等で一律に質を確保することは困難。
・参加すれば修了証が取得できる現状は見直すべき。
・専門工事の新技術に関する講習は乏しい。
・専門技術は講習で実施する形式にはそぐわない。
・法改正等を的確に業務に反映するには、5年周期ではなく、自ら希望して必要な講習が受講できる仕組みが必要。
・ 自主性に任せつつ、監理技術者として最低限必要な法制度、施工技術等を適時に効率的に学習する機会は必要。
・自主的な取組を支援、後押しするインセンティブが必要。
・CPDと連携したしくみ(ポイント獲得が目的化しない工夫)。
・技術力の確認のため、技術者の更新プロセスが必要。
労働安全衛生コンサルタントもCPD制度があるが、資格保有者でCPDを行っている人は少ない。米国のCSP制度をモデルにしていて、CPD250時間達成したらCSP( Certified Safety Professional )を名乗るための申請をすることができる。今のところ、CPDを行わなくてもなんら業務に支障はなく、中途半端な制度である。国際的に相互承認しうる資格にするためには、思い切って資格の更新制とCSP制度を導入すべきである。
日本の資格は、一度取得すれば永久資格として有効であるが、欧米の資格では更新制度が取り入れられており、技術者及び資格の質の低下を防いでいる。日本の資格を各国と相互認証しようとしたところ、この問題が引っかかり、日本の制度を変える必要からCPDが導入されたが、まだ更新制度を取り入れる資格は少ない。また、CPD制度もペナルティー規定がなく、CPDを行わなくても資格を剥奪されることはない。
政府もやっと、昨年末に監理技術者講習の廃止を決定した。この講習は高い受講費が必要だが、大きな講堂に多人数を詰め込み、ただ座っているだけで修了証がもらえるというものであった。各学協会がCPD教育を開催している中で、国土交通省関連の団体の維持のための行事で、継続研鑽の内容から程遠かった。
技術者制度検討会(座長: 小沢一雅・東京大学大学院教授)が発表した廃止の主な理由は、
・講習会等で一律に質を確保することは困難。
・参加すれば修了証が取得できる現状は見直すべき。
・専門工事の新技術に関する講習は乏しい。
・専門技術は講習で実施する形式にはそぐわない。
・法改正等を的確に業務に反映するには、5年周期ではなく、自ら希望して必要な講習が受講できる仕組みが必要。
・ 自主性に任せつつ、監理技術者として最低限必要な法制度、施工技術等を適時に効率的に学習する機会は必要。
・自主的な取組を支援、後押しするインセンティブが必要。
・CPDと連携したしくみ(ポイント獲得が目的化しない工夫)。
・技術力の確認のため、技術者の更新プロセスが必要。
労働安全衛生コンサルタントもCPD制度があるが、資格保有者でCPDを行っている人は少ない。米国のCSP制度をモデルにしていて、CPD250時間達成したらCSP( Certified Safety Professional )を名乗るための申請をすることができる。今のところ、CPDを行わなくてもなんら業務に支障はなく、中途半端な制度である。国際的に相互承認しうる資格にするためには、思い切って資格の更新制とCSP制度を導入すべきである。
このままでは、日本の技術士も労働安全コンサルタントもガラパコス化するのではないだろうか。国際経済の自由化の流れで、技術者の国家間移動の障壁がなくなったとき、日本はどうするのだろうか。
2011年2月9日水曜日
山の基礎知識
最近、中高年登山者の基礎知識の無さがよく目につく。
マスコミによる深田久弥百名山に誘発された登山者が急激に増え、基礎知識もないままただピークを征服することだけに明け暮れている。
まず、地図を読めない。登山ツアーのリーダーの後をついて歩くだけで、地図とコンパスを持っていない。従って自分の現在地を確認しながら行動できる人が少ない。おまけにGPSの普及で、機械に頼りきりの人もいる。自分の位置をおおよそ把握できないということは、道に迷う危険性、残工程をたてられず疲労困憊に陥る危険性などがある。ペースは遅くても一定の速度で行動していれば、周りの地形と照合しながらおおよその場所が把握できる。道標があれば、自分の想定がどの程度誤差があるかも修正できる。
つぎに、最近はラジオの気象通報より天気図を作成しなくなった。昔は山に入る前から定時に天気図を作成し、行動中も天気図を作成していた。したがって、事前におおよその気圧配置が頭の中に入っていて、天気の急変をある程度事前に予想することができた。そして、先輩諸氏から観天望気の方法を行動しながら教わった。雲の形、山にかかる雲、風向き、鳥の飛び方、星の瞬きなど、自然を観察して天気の変化を予想するのです。最近は、山小屋で衛星放送を見ることができるようになったので、さすがに天気図を作成することはなくなったが、常に気象の変化に気を配らなければならない。そうでないと、悪天候の中を無理に行動したり、避難小屋に留まったりという判断ができない。
非常食を持たない人が多い。どんな低い山でも非常食は必要である。高カロリーのものを最低1食分は持っていたい。チョコレートやクッキー、カロリーメイト、それに水。したがって、非常食は山を下りるまで手をつけるべきでない。リーダーは、非常用にガスストーブと小さなコッフェルを持参し、低体温症に備えなければならない。
長期縦走登山の場合、万が一のビバークに備えてツエルトは必需品である。最近のツエルトは非常にコンパクトで軽く、持参してもほとんど苦にならないはずだ。緊急時は、ツエルトをすっぽり上から被り、雨と寒さを多少なり緩和することができる。道に迷うばかりでなく、メンバーの一人が足を怪我し、明るいうちに小屋や下界に到達できないケースも考えられる。暗くなってからの行動は危険を伴い、できる限り避けなければならない。
それでも、暗くなって行動しなければならないときに備え、ヘッドランプも必要である。最近のヘッドランプはLEDのため軽く、電池の消耗も少なくて性能が良くなっている。低い山でもこれもぜひ装備しておきたい道具である。
今年も多くの中高年登山者が遭難し、事故を起こした。山の基本に忠実に行動していれば事故にならなかったであろうと思われる。山の楽しみ方は、深田百名山の征服記録を作るのも良いし、のんびり景色を楽しむのも良いし、それに対してとやかく言うことはできない。ただ、山の基本をよく理解して、他人に迷惑をかけないようにしてほしい。
2011年2月2日水曜日
アセチレンボンベの検査
ガス溶接作業に使用する溶解アセチレンボンベは、通常メーカーからガスが充填されたものを調達するためどのような管理になっているのか良く知らないことが多い。
溶解アセチレンボンベは圧力容器であるため、高圧ガス保安法(経済産業省主管)の規制を受ける。また、構造規格はJISの規格(B-8265、8266)にも規定されている。
まず、容器の使用期限は、ガス保安協会で容器製造後38年という自主ガイドラインを設けている。容器には製造年月(型式試験の検査合格)の刻印がされている。しかし、容器保安規則((昭和41年5月25日、通商産業省令第50号)により再検査が義務づけられていて、再検査に合格しない容器や期限を越えた容器はガスの充填をしてはならないことになっている。
1998年の規則改正で、溶接容器500リットル以下(アセチレン・プロパンガスボンベ等)の場合、製造後20年未満の場合は5年ごとに、20年を経過したボンベは、2年ごとに再検査を受けることになっています。
容器のところに刻印が押してあるが、すべて管理されている数値である。
したがって、型式検査の期限切れのものについては使用しないのが法の趣旨である。現場では、なかなかそこまで見て管理できないであろうが、ガスを充填したまま長期間保管することはまれであるので、倉庫に残っていた古いものを使うときは要注意である。
また、容器の内部にはアスベストを使用しているものもあり、勝手に処分することはできない。
現場からの質問に答えるため調べたが、普段何気なく使っているものも規制と危険性が潜んでいるのを知った。
2011年1月26日水曜日
失敗情報の共有
失敗は企業の宝である。
しかし、人々はなかなか失敗を報告したがらない。日本の社会は、失敗を人の業績評価に使ってきた長い歴史があるからである。
組織に壊滅的な損失を与える失敗を除いて、軽微な失敗は大いに飛躍の種として積極的に活かすような文化を築くべきである。世の中の大発見は、失敗や挫折の上に成り立っているし、最初から成功は絶対にありえない。
京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長でさえも失敗と挫折を味わった後に大きな成果を得たとNHKの番組で言われている。
組織は失敗があるためにそれを是視して更なる発展につなげていく。逆の事を言えば失敗の経験を味わったことがなく、現状に満足している組織には発展は望めない。
また、失敗を意識的に行うのは企業犯罪である。しかし、失敗や不具合はどこの組織でも潜在しているはずである。それをうまく拾い上げて改善に導くかどうかが組織の業績の成否が分かれるであろう。
建設業でも、ヒヤリハットを収集して組織の改善につなげようとしているが、今までの閉鎖的な文化の影響が残り浸透しないでいる。ヒヤリハットをどんどん出して、みんなが真摯に受け止め組織の改善に活かしていくところは飛躍的に発展していくであろう。
その1 個人の過失を全員に報告する
その2 トレーニングを行う
その3 チームワークを保つ
その4 メインテナンスを積極的に行う
その5 古い機械は使わない
第一に失敗を組織で共有し、事故防止のノウハウに学び取ろうとしていることが注目される。Incident Report Systemが組織内で活かされているからこそすばらしい実績に結びついている。
MS内部監査で指摘事項があることを恥と思うのは大間違いである。形ばかり取り繕って指摘事項無しとする組織は、組織が改善されず、イノベーションも生まれない。内部監査や外部監査で指摘していただくのは、ビジネスの飛躍のチャンスを与えて貰えるというようにとらえ、前向きに真摯に受け入れるべきである。
このように考えれば、外部監査なんて何も怖くない。逆に利用するだけである。
昔からよく言う、「失敗は成功の素」的対応は、マネジメントの基本姿勢であろう。
2011年1月17日月曜日
阪神大震災の教訓
今年で、阪神・淡路大震災の日(1.17)から16年になる。
若い世代では、あの地震を経験していない人も多くなってきた。災害の経験はなんとかして次の災害に活かしたいものであるが、記憶が徐々に薄れてきて身近に感じなくなってくるのは歪めない。
神戸には「人と防災未来センター」(河田恵昭センター長)、淡路島には「野島断層保存館」があり、私は両方とも訪れた。東海・東南海大地震が発生すると、東海道新幹線及び東名高速道路が寸断し、東西の交通が寸断され、日本経済は完全にマヒする。最悪の事態に備えて生産拠点を東海地方から九州へ移転する動きは多少ある。
しかし、橋脚の耐震補強やビルの耐震設計が進んだぐらいで、高速道路や新幹線の盛土の補強、指定避難場所に指定されている学校の耐震補強、地盤の液状化対策、堤防の津波対策などもまだまだ不完全で、まだ危機管理が万全とはとてもいえない。
リスクアセスメントの考え方でいえば、災害が発生した時の重大性は非常に大きく、発生の可能性は地震発生の周期から考えていつ来てもおかしくない時期であり、リスクは最大となっている状況である。まさに国防と考えるべきであるが、今の政府には将来の日本を考える余裕はないらしい。技術者はもう少し、一般市民に現状の危険性と対策をわかりやすく説明すべきである。
2011年1月12日水曜日
本格的な電気自動車の登場
日産のEV(電気自動車)「リーフ」が、昨年12月22日に国内第1号として神奈川県庁に納車された。
リーフは、開発やモーター・電池の製造、車両の組み立てなどが神奈川県内で行われている、Made in Kanagawaの車である。三菱自動車のアイミーブと同様、ガソリンを全く使わない純粋なEV(電気自動車)で、かなり先進的な車である。
性能も市内走行には全く問題はないようだ。一充電時の航続距離はJC08モードで200kmもある(米国のLA4モードでは160km)。JC08モードは、新たに義務づけられた燃費の測定モードで、今までの10・15モードよりさらに実走行に近い厳しい基準である。ちなみにアイミーブは10・15モードで160kmと発表されているので、リーフの性能はかなり優れているように思われる。
電気で動くため冠水路や雪道走行の場合、電気がショートして使い物にならなくなるのではと、販売員に聞いてみると、完全に防水処理が施され、実際に冠水路の走行テストを行って問題ないことを確認しているそうである。
ガソリンの消費がなく、CO2を直接排出しないのでこれほど環境に良い自動車はない。しかし、普及には数々の問題がある。
まず、第一に価格が高いこと。リチウムイオン電池の生産コストが高いことが主な原因である。ただし、生産量が増加すれば価格が下がると予想される。
第二に、充電設備がごくわずかしかないことである。NEXC0のサービスエリアに急速充電設備がなく、長距離高速走行ができないことである。
日本の将来技術を育てるためには、高速道路を無料にするために予算を投入することより、電気自動車の普及のための補助金や充電設備設置の補助に予算を投入すべきです。太陽光発電の補助金を廃止したために、それまで世界第1位の生産量を誇っていたソーラパネルがあっという間にドイツや中国に抜かれた苦い経験がある。
政府が電気自動車を短期間に普及させ、世界をリードして新たな産業に育てるという方針をはっきりと立てる必要がある。中国メーカーも電気自動車の開発を急いでおり、のんびりしてると中国に先をこされるかもしれない。
政府が電気自動車を短期間に普及させ、世界をリードして新たな産業に育てるという方針をはっきりと立てる必要がある。中国メーカーも電気自動車の開発を急いでおり、のんびりしてると中国に先をこされるかもしれない。
日産による電気自動車の大量生産の開始は、今後の日本の環境問題と工業技術を考える上で、エポック・メーキングになると思われる。
日産リーフの仕様
・車体寸法: 全長 4,445 mm、全幅 1,770 mm、全高 1,545 mm
・車両重量: 1,520 kg
・乗車定員: 5 名
・JC08モード交流電力消費率: 124 Wh/km
・JC08モード一充電走行距離: 200 km
・駆動用バッテリー 総電力量: 24 kWh
・最高出力: 80 kW(109ps)/2,730〜9,800 rpm
参考資料; 日産EVのウェブサイト
2011年1月5日水曜日
新年の安全祈願、川崎大師
正月の川崎大師はさすがにすごい人だ
あまり人が多いので安全祈願どころではない
川崎大師の正式名称は金剛山金乗院平間寺といい、御本尊は遍照金剛(弘法大師)で、真言宗のお寺である 私は、四国八十八ヶ所霊場巡礼以来、弘法大師とは縁が続いている
こんなに多くの人が参詣にきても、お大師さんはみんなの願いを聞いてくれるであろうか
身体健康、家内安全、商売繁盛、工事安全
南無遍照金剛
また改めてゆっくり来よう
参道は、飴や久寿餅、お好み焼き、たこやきなどの店がずらっと並んでいて楽しい
今日は、超ジャンボソーセージと広島焼き、もつ鍋を堪能した
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