この改正は今更という面もあります。
「枠組足場以外の足場にあっては、高さ85cm以上の手摺及び高さ30cm以上50cm以下の中桟を設けること」となっていますが、なぜ85cmなのかという疑問が沸きます。多くの建設会社の社内基準では手摺の高さが90cm以上または95cm以上になっています。
また、アメリカにおいてはOHSA安全規則で墜落・転落防止の規制が定められており、高さ6ft(1.8m)以上の高さで作業を行なう場合は防護柵、安全ネット、落下防止システムなどで防護する必要があるとされています。防護柵の高さは、床面から42±3in(110±8cm)としています。今回の改正である85cmはいかにも中途半端と言わざる得ません。
一方、中桟と幅木の設置義務ですが、足場の外側と躯体側の両方設けないといけないかどうかという疑問が生じますが、法的には外側も躯体側も区別はないと思います。転落の危険性はどちらも同じだからです。
すなわち転落防止措置ですから内側に安全ネットや開口蓋のような転落防止措置が取れて、転落の危険性が極めて低ければ中さんや幅木は必要ないと考えます。
国土交通省のケーソン建設現場では各社とも既に行なっていので新たな対応をとる必要はありませんが、民間建築現場では安全ネットなどをよく指導しないといけないと思います。
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