2012年5月2日水曜日

緊急時、パニックにならないために

東京電力福島第一原子力発電所事故の対応では、首相をはじめ東京電力社長までパニックに陥り、不合理な行動をとったように国民の目に映った。

緊急時、パニックに陥り何をして良いのか分からなくなってしまうことがある。恐怖と混乱が、有能な人間でさえも変えてしまい錯乱状態に陥る。

理性的な人々が一転、不合理な行動を取るようになる。このような状態に陥る前に、自分をコントロールすることが必要である。

そのためには、”S・T・O・P”という言葉を胸に刻んでおく必要がある。ナショナル・ジオグラフィックス発行の「世界のどこでも生き残る完全サバイバル術」の中で述べられているので紹介する。

S・T・O・P

Stop(やめる): 体を動かすことは避ける。座って呼吸を整え心拍数を下げる。数字を3つ数えながら鼻から息を吸い、そのまま3つ数え、また3つ数えながら、鼻あるいは口から息を吐き出す。この呼吸法は、心を落ち着かせ、脳にリラックスするように信号を送ることができる。

Think(考える): 落ち着いたら置かれた状況を見つめ、どう対処できるかを考えよう。呼吸が遅くなると、認知する機能が向上するからだ。

Observe(観察する): 周囲の地形や仲間の状態、特にケガをしていないか把握する。現状に向き合うため何を持ち、何がないのかを見極める。

Plan(計画する): 状況を把握したら、最も効率的な戦略を立て始める。必要に応じ、計画を修正することを忘れてはならない。

さらに5番目のステップも付け加えられるべきと言われている。
Act(行動する): どんな綿密な計画でも実行されなければ、役に立たないからだ。

技術者も常にS・T・O・Pを胸に刻み込んでおくべきであろう。