2013年3月10日日曜日

建設現場における安全の「見える化」

最近、建設現場においても「見える化」という言葉が盛んに使われるようになってきた。
現場に潜んでいる問題は大小無数にあり、製品の品質不良に繋がるもの、労働災害に繋がるもの、さらにそれらが工程遅延に繋がるものがあります。いろんな潜在する問題をできるだけ容易に、かつ早い段階で判るようにすることが「見える化」です。

「見える化」は、トヨタ生産方式のなかで取り入れらたものです。アンドンとラインストップです。製造業でラインを止めるというのは、非常に勇気が居ることだと思います。しかし、問題を抱えたままラインを動かすと、後で取り返しがつかない位大きな問題となります。それよりも問題は早い段階で潰して損失を最小限にする方が良いという考え方です。問題があるラインの箇所には回転灯(アンドン)が点灯し、皆が集まってか問題を解決し、すぐにラインを復旧させるのです。そして、その問題を次のカイゼンに繋げていくのがトヨタ方式です。

建設業でよく見かける「見える化」は、本来の意味の「見える化」ではなく、まだ「見せる化」の段階です。やっていることは悪くはないのですが、安全掲示板に「ヒヤリハット事例」や「良好事例」を掲示したりするのだけでは「見える化」とは言えません。そこから問題を見いだすようにすることが重要です。
店社管理部門は、流行語を使うように安全衛生計画書に「見える化」という言葉を使うことはできるだけ避けたいものです。