2009年8月6日木曜日

ベトナムの足場・型枠支保工事情

ベトナムで泊まったホテルのすぐ横で高層アパートや小規模ビルを建築していました。
(発注者、建設会社とも不詳、地元建設会社と思われます)

今回改正させた日本の足場規則からすればほど遠い感じですが、ベトナムではかなり立派な足場の部類に入るようです。
まず、単管パイプを使ってきっちり組んでいますが、墜落防止措置はほとんどと言っていいほどありません。ここまで危険すぎると、誰もが注意して墜落転落災害は発生しないのでしょうか?

このような高層アパートも鉄筋コンクリートの柱と床があるだけで、壁はレンガを積んでいます。レンガの表面をモルタルで下地を塗り白く仕上げて判らないようにしていました。
このような足場を組むのは、非常に怖いと思うのですが、これが標準という価値観で育っていると何とも思わなくなるのでしょう。
型枠支保工もここまでくれば逆に芸術的と言えます。地元建設会社の使える資材を可能な限り有効に利用しています。もし日本で仮設工業会の資材が手に入らなくなり、自然の材料を使ってこのように組めと言ってもできる人はいないでしょう。
見ての通り、非常に危ない状態ですが、資金力がほとんどない地元業者はそれなりに一生懸命やっているところが伺えます。このような状態を見て日本と同じようなビティやパイプサポートを使って日本やアメリカの法令通りと手すりを設けろと言っても無理な話です。ほんとに彼らにはお金がないのです。

このような状態でどのように指導すれば良いか、現実は厳しい問題があります。

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