2011年1月17日月曜日

阪神大震災の教訓

今年で、阪神・淡路大震災の日(1.17)から16年になる。

若い世代では、あの地震を経験していない人も多くなってきた。災害の経験はなんとかして次の災害に活かしたいものであるが、記憶が徐々に薄れてきて身近に感じなくなってくるのは歪めない。

神戸には「人と防災未来センター」(河田恵昭センター長)、淡路島には「野島断層保存館」があり、私は両方とも訪れた。東海・東南海大地震が発生すると、東海道新幹線及び東名高速道路が寸断し、東西の交通が寸断され、日本経済は完全にマヒする。最悪の事態に備えて生産拠点を東海地方から九州へ移転する動きは多少ある。
しかし、橋脚の耐震補強やビルの耐震設計が進んだぐらいで、高速道路や新幹線の盛土の補強、指定避難場所に指定されている学校の耐震補強、地盤の液状化対策、堤防の津波対策などもまだまだ不完全で、まだ危機管理が万全とはとてもいえない。

リスクアセスメントの考え方でいえば、災害が発生した時の重大性は非常に大きく、発生の可能性は地震発生の周期から考えていつ来てもおかしくない時期であり、リスクは最大となっている状況である。まさに国防と考えるべきであるが、今の政府には将来の日本を考える余裕はないらしい。技術者はもう少し、一般市民に現状の危険性と対策をわかりやすく説明すべきである。

0 件のコメント: