2011年6月15日水曜日

東日本大震災から3ヶ月

東日本大震災から3ヶ月が経ち、各地でいろんな行事が行われている。そのなかでも新宿東口で脱原発の大集会が開かれていることからも、今までの災害とは全く違う放射線被害が人々に大きな影響を与えている。

3ヶ月を振り返ってまず感じるのは、政府の復興の方針がなかなか決まらず被災者が希望を見いだせないでいること、生活自立の目処が立たないこと、放射線汚染の脅威が経済復興や生活再建の障害になっていることなどが挙げられ、阪神大震災のときのように限られた範囲に集中的に復興するというロードマップが描けないことが大きく異なっている。

東北は産業基盤が集積されていなかったところに、沿岸部の産業基盤が破壊されたために失業した被災者が多く出ている。復興を考える上で、社会基盤をどう整備するかということも重要なことであるが、まず最初に雇用を確保する政策をとることが重要ではないかと思う。いくら防波堤ができても、橋が架かっても収入源がなければ生活はできない。民間努力だけでは新規雇用は到底難しく、政府主導による新規雇用を創造する必要がある。厚生労働省も災害復旧工事の安全確保を指導するのは必要であるが、それ以上に雇用確保に本腰を入れるべきである。政府役人には全く当事者意識がなく危機感もない。

そこで、国の資金で復興を行う公社や特殊会社を設立し、どんどん被災者を雇用していくのも一つの方策と思われる。社会資本整備、エネルギー供給、漁業加工、物流、情報発信、教育、老人介護など東京の大手資本に任せるのではなく、時間をかけてでも地元の組織で、地元の人たちで復興していくというのがよいと考える。復興に絡んだ利権獲得競争が政治家や省庁間、大手民間業者間で繰り広げられているが、利益はあくまでも地元に還元され、それが雇用につながって生活自立に繋がっていくべきである。

このような考え方は、官僚の猛反発に遭うことは間違いない。でもそれを変えない限り日本の未来はないであろう。

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