2009年3月8日日曜日

海上安全の船魂観音

第31番札所竹林寺から第36番札所清龍寺までの土佐の修業です。

途中、第32番札所禅師峰寺は、高知新港を見下ろす高台にあります。
お寺の略縁起によれば、大同2年に弘法大師が一字を建て海上安全祈願のため自刻の十一面観音菩薩象を当時の本尊として、安置せられ四国八十八ケ所のうち第32番札所と定められたそうです。
藩政時代、藩主が浦戸港出帆の際必ずこの寺の観音に海路平安を祈ったことから船魂観音と呼ばれています。

海上安全を祈るのは当時としては切実な想いでしょう。
山門をくぐると、まず不動明王が迎えてくれます。不動明王は古代インドの破壊神であるシヴァ神が仏教に取り入れられたもので、その破壊力によって煩悩を焼き尽くし、己の魔を破壊し、涅槃の境地を得るそうです。
地蔵菩薩の遥か向こうには、高知新港の防波堤工事を施工中の起重機船が見えます。船魂観音さんが工事の安全を見守ってくれているようです。

土佐は文旦の出荷が真っ盛りです。お寺の境内で文旦を売っています。お接待ではありませんでした。

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