2009年3月20日金曜日

形だけの始業点検

設備によっては法律で始業点検を行うことを義務づけられています。
しかし、建設現場では形だけの始業点検で済ましていることが多いです。

現場の安全パトロールに行くと、各項目にきっちり○をつけた設備点検簿が出されます。朝礼から参加した場合どのように始業点検を行っているか注意深く見ていると、KYを行った後そのまま作業場に向って仕事を始めています。おそらく点検簿は安全パトロールのためにまとめて安全衛生責任者がチェックを付けたものと思われます。

また、玉掛ワイヤーロープも点検をしてビニールテープを巻くのが一般的ですが、点検せずにただ巻いているケースも見受けられます。

これらのように、形だけの始業点検は意味がありません。テンプラ書類ばかり増やして、おまけに無駄な書類が多いと不満をいうのは、何か間違っているような気がします。

このように始業点検が形骸化するのは、始業点検のやり方に無理があるからです。
安衛則では始業点検をすることを義務づけていますが、記録を残すことを義務付けていません。元請けは企業防衛のために始業点検の記録を求めているに過ぎません。

改善策としては、始業点検のやり方を簡素化することです。法令で求めている最低限やらなければならないことに絞って指差呼称で点検を行い、重機に点検したことをマーカーで書き。紙の記録は省略する、チェック項目を携帯型カードにして朝礼後関係者で指差呼称で確認して紙の記録は省略する、など本当に始業点検を行う仕組みを作るべきです。

始業点検は予防型安全管理を行う上で重要な要素です。なんとか実のある管理にしたいものです。

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