2009年1月23日金曜日

海上の航行ルール

海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故に対し、横浜地方海難審判所は22日、あたごの動静監視不十分が事故の主因だったとして、海上自衛隊(第三護衛隊:京都府舞鶴市)に対し、安全運行を徹底するよう改善措置を求める勧告を言い渡しました。

 裁決は、海上衝突予防法の「横切り船の航法」を適用し、清徳丸が衝突を避けるための協力動作を行わなかったことを一因としながらも、「(あたごが)動静監視を十分行っていれば、接近する清徳丸に気付くことができた」などとしています。

 港湾工事に従事するものにとって海上衝突予防法は熟知しておかなければなりません。しかし、近年の工事量の減少で港湾工事の経験者が減少し、航路の航行規則すら分からない若者が増えてきました。
海上法規の原則は2つです。
 「海の上では、右側通行」
 「動きやすい船が、動きにくい船を避ける」

海上衝突予防法 第十五条(横切り船)
 2隻の動力船が互いに進路を横切る場合において衝突するおそれがあるときは、他の動力船を右げん側に見る動力船は、当該他の動力船の進路を避けなければならない。
この場合において、他の動力船の進路を避けなければならない動力船は、やむを得ない場合を除き、当該他の動力船の船首方向を横切ってはならない。

漁をしないで走っている漁船は動力船、セールをたたんでエンジンで走っているヨットは動力船。誰が見ても安易にわかる必要があり、海上衝突予防法に定めるそれぞれの灯火や形象物を表示しなければなりません。

海上自衛隊でもこのような基礎的なことが守られていなかったのです。

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