2009年7月27日月曜日

労働安全衛生コンサルタントのCPD

アメリカではSafety Engineer, シンガポールではSafety Officer制度があり資格を取得するにも厳しい試験と経験が必要です。
知識レベルは労働安全コンサルタントと同様と思われますが、社会的地位がはっきりしています。

しかし日本の労働安全コンサルタントは海外では認められていません。理由は資格が更新制でないこと、英語が喋れないことなどがあります。

労働安全衛生コンサルタントは技術士と同じようにCPD制度があり、更新制の準備が始まったところです。
昨年末、APECエンジニア(技術士)更新のためにCPD実績報告を提出し、更新を認められました。今度は労働安全コンサルタントのCPD登録を出し、先日第一回目のCPD証明書が届きました。

日本の多くの技術者資格は更新制でないため、国際認証されない問題があります。そのためCPD制度を設け自己研鑽を行うことが義務づけられました。CPD制度が定着した時点で技術士や建築士、労働安全コンサルタントも更新制に移行すると考えられます。

中には更新制を取り入れている資格もあり、APECエンジニアやコンクリート診断士がそうです。
ただし、問題もあります。CPDを学協会間で相互承認していますが、組織によって内容やレベルに差があることです。施工管理技師会のCPDSは、社内教育から災害防止団体の教育までかなり内容の低いものまで認めているのに対し、まさか技術士がそのようなCPDで申請する訳にも行きません。主管省庁ごとに主導するCPDは縦割行政の弊害であり、全世界で認められるようなものではなくなります。

なにより、早く資格を更新制に切り替え、諸外国との資格の相互承認をすることにより、日本の技術者の資格の国際的地位を高めることが、これからの国際社会を勝ち抜くには必要不可欠でしょう。そうでないと日本だけが国際社会から取り残されてしまします。

0 件のコメント: