2009年12月7日月曜日

安全の契り

毎朝、ゲートに立って作業員と挨拶を交わすのが日課になりました。
スラマッ パギー(インドネシア語)、グッド モーニング(英語)、お早う(日本語) と人によって使い分けます。

きっかけは、8月に災害が発生したことです。一日1500人前後の作業員、200人の職員が働く現場ではどうしてもコミュニケーションが悪くなり、安全方針や現場ルール、作業手順などがうまく伝わりません。8月の災害も作業手順が勝手に変わり、それを職員が良く確認していなかったことが起因しています。まず、コミュニケーションを改善することが安全管理業務の改善策として最優先事項でした。
作業員と職員の距離を縮めること、それにはまず、朝の挨拶、そして朝のツール・ボックス・ミーティングへの参加、ホワイトボードを使った目で見て判る説明などを行っています。

朝の挨拶は安全活動の第一歩です。しかし、この挨拶が日本人の若者は苦手なようです。日本でも「声掛け運動」を呼びかけても、なかなか普及しません。それは安全スローガンとして掲げるだけで、作業所長自らが実践しないからです。
挨拶は、職員が作業員から挨拶される前に、先に作業員に声を掛けた方がより効果が高いです。

海外では、声を掛けると握手を求めてくる習慣があります。今では毎朝作業員と握手をしています。握手をすると、やはり気持ちがこもってきて、「今日一日安全に事故を起こさずに終わってくれよ」と心の中で安全の「安全の契り」を結びます。我々は絶対に怪我させずに夕方家に帰してやるぞという気持ちになり、なんとなくその気持ちが作業員にも伝わるのでしょう。

おかげで一時暗いムードになっていた現場が明るくなってきました。また、ヘルメットの前の部分に名前のシールを張っているために、作業員が名前を覚えてくれます。休みの日に村の中を歩いていても多くの人が名前で呼んでくれます。今のところ、不安全行動が相変わらず発生しますが、なんとか災害に至らず踏みとどまっています。

次はコミュニケーションを良くするとともに指導・教育に効果を発揮することでしょうか。

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