2010年1月12日火曜日

駅プラットホームのリスク

駅のプラットホームには転落防止策がなく転落の危険性が非常に高いですが、現実には転落防止策の設置している駅はごく僅かです。
その結果、酔っぱらって線路に転落したり、突き飛ばされて転落したり、プラットホームを歩行していて電車に接触するなどの災害が絶えません。リスクアセスメントを実施すれば、これほど災害の可能性と危険の重篤度の高いものはありません。しかし、転落防止策はなく、「白線まで下がってください」と構内放送流されるだけです。
なぜ、転落防止策が設置されないのか。
一つには、駅のプラットホームは明らかに危険であることをほとんどの人が理解しているとされているからです。道路の交差点は目の前を車が高速で通過しますが柵はありません。危険性が明確なことと、柵を設けることが費用がかかり過ぎて運用上も現実的でないことです。いわゆる受容可能な危険です。
受容可能な危険は社会の環境や時代によって変化します。以前は受容可能であったものが、人々の価値観の変化により受容可能な範囲も変化します。
現在は、列車本数が増え、ワンマン運転により監視の目が低くなることや、身体障害者にも配慮する必要があります。目の不自由な人にとって点字タイルだけでは十分でありません。また、プラットホームに傾斜があると車椅子の人が転がり落ちて電車にひかれる危険性があります。都会の列車本数の多い駅のプラットホームは受容できない危険になりつつあります。やはり鉄道会社には安全配慮義務が生じると考えるべきです。
プラットホームからの転落に対するリスク低減策としては
(1)プラットホームの転落防止柵の設置
(2)プラットホーム下の待避スペースの確保
(3)非常停止押しボタン又は転落検知マットの整備
(4)旅客に対する注意喚起の徹底等
(5)警備員の増員
などがあります。

東急池上線旗の台駅の転落防止策

東急目黒線元住吉駅の転落防止策
やればできるんですね。


対策をしていないところでは、このような人身事故が後を絶たない。

0 件のコメント: