2010年2月28日日曜日

チリ地震による津波

昨日、チリ中部コンセプシオンの北東90kmでマグニチュード8.8の地震が発生し、首都サンチアゴでも甚大な被害が発生しました。

この地震に伴い津波が発生し、ハワイにある米国太平洋津波情報センターは太平洋沿岸一帯に津波警報を出しました。
気象庁も青森、岩手、宮城の太平洋沿岸に大津波警報、それ以外の太平洋沿岸に津波警報、津波注意報を発令しました。そして15時に岩手県久慈港で1.2mの津波を観測しましたが、事前に避難勧告などが出されていたため、人的被害はまだ報道されていません。

50年前の1960年のチリ地震では東北の太平洋沿岸に甚大な被害が出ました。しかし、50年前と今回とでは状況が大きく違います。それは情報量の差です。地震と津波の解析が進んで瞬時に各国に伝わることと、インターネットの普及により個人ベースで情報がリアルタイムに伝わることです。今回も地震発生からTwitterで世界各地からリアルタイムに伝わってきます。日本の公的機関の発表は常に遅れがちですが、現地の生の情報がTwitterならどんどん入ってきます。欧米の公的機関は最近、Twitterを情報提供の手段として積極的に利用していますが、日本は情報のスピードからいってもとにかく遅れています。結果、警報を安全側に出す傾向にあります。

国内は幸い人的被害が少なく済みましたが、チリは依然大変な状況にあると思います。政府の初動はいつも遅いですが、とにかく一日でも早く人と物資を派遣して災害復旧の支援をしてもらいたいものです。派遣する人も自衛隊を主体に、民間の建設会社社員や病院の医師、看護士なども加えた混成部隊にすべきと考えます。地方の技術士会では県と災害支援協定を結び災害時には県の活動に協力する体制がとられていましたが、その国際版を創成してはどうかと考えます。

0 件のコメント: